大阪高低差学会古墳部・第1回古墳ブラ歩き・後編(纒向古墳群)

15:00

大阪高低差学会古墳部
第1回古墳ブラ歩き
〜怒涛の巻向編〜(後編)

前編では、箸墓古墳と纒向古墳群の東田(ひがいだ)支群に属する纒向石塚古墳、勝山古墳、矢塚古墳、東田大塚古墳を巡りましたが、後編は箸中支群に属する古墳を巡っていきます。

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オレンジ色のラインが後半のコースです。

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いい感じの町並みです。実はこの集落の真ん中に古墳があるのです。

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大神(おおみわ)神社末社の富士神社と厳島神社。

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厳島神社は弁天社とも呼ばれています。

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その社殿の裏側に古墳があるのです。大木の根が石を飲み込むように絡み合っている。

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封土は失われ巨石が露出した状態。

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巨石は崩され、いびつな形をしています。

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弁天社古墳です。玄室内に破壊された石棺が残っているようですね。

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ここから中が見えますよ。

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下りてみましょうか。

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中はこんな状態。中央に穴が空いた石棺が見えます。

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石棺にも大木の根が絡んでますね。

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玄室から上を見上げたところ。ここが集落の真ん中だというのが凄い。

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インディ・ジョーンズ状態のふたり。

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さて、次に向かいます。

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田んぼの真ん中に古墳があります。

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巨石が露出した狐塚古墳。

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向こうの山は三輪山。この地域の有力者の墓で、豪族・三輪氏との関連が推定されているようです。

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結構でかい。元は40m以上の方墳だったようです。

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中央の小さい石が気になる。

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中を覗くと下に石棺の蓋がある。

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しかし玄室が広い!しかも天井が高い!びっくり。石舞台古墳を彷彿させてくれます。

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反対側から。水が溜まってました。

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玄室内には石棺が3基あったようです。築造時期は、古墳時代終末期の7世紀前葉頃だそうです。

さて、
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ここは茅原(ちはら)大墓古墳です。

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帆立貝形の古墳で、後円部が3段、前方部が2段。各段の斜面には葺石がほどこされ、円筒埴輪も確認されています。築造は4世紀末頃だそうです。

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段の側面に葺石がありますね。

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墳頂です。木を伐採した跡が随所にあるので、かつては木々で覆われた森だったのでしょう。

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目の前に箸墓古墳が見えます。

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さて、ある敷地内をスタスタと歩く大西氏。

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家の裏庭であることも気にせずスタスタと。
そんなにスタスタ行って大丈夫か?と不安になる私…

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突然ピタッと止まって指を差した向こうに!

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おお!家の裏庭に古墳が!
実はここ、慶運寺というお寺の敷地内で、慶運寺裏古墳といいます。

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中は暗くてピンぼけ…

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振り返ると、「あ、新之介さんそのまま!ちょうど大きさの比較になっていいです♪」と写真を撮られちゃいました…

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再びスタスタを行く大西氏。

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なんと、さっきの古墳の上にさらに古墳があるのです。慶運寺裏円墳。2つの元の形がわかりませんが、円墳が2つ並んで上と下にあったようですね。

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慶運寺裏円墳前からの眺め。

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敷地内にこんな石仏がありました。

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弥勒菩薩(みろくぼさつ)が刻まれてた石棺仏。

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色がピンク色っぽいですね。阿蘇ピンク石のようです。

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さて、宝恵と刻まれた石碑があるここはホケノ山古墳です。

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後円部が3段の前方後円墳。纒向型前方後円墳の中で唯一葺石を有する古墳です。築造は3世紀中頃と考えられています。

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段の側面に葺石が確認できます。

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目の前は箸墓古墳です。日が暮れちゃいましたね。
ここで終わっても良かったのですが、あとひとつとっておきの場所があるということなので移動。

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暗くなってきましたが向かうのは珠城山(たまきやま)古墳。

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え?こんな山道を行くの?

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しかも足元は落ち葉でふわふわ状態。さらに急勾配だ。

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おいおい、ここを行くのか?

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もうすでに道なき道状態…

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こ、この上にあるのか?
それにしても、帰りはどうするんだ?
真っ暗になるぞ!


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てっぺんに着いたら今度は下り。

あれ?

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なんと、普通の道にたどり着いた。
なんだったんだ、あの行程は…


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すぐ近くに目的の石室が。

「ここが珠城山(たまきやま)1号墳の横穴式石室です。
すみません、道を少し間違えました…へてぺろ」


みんなで突っ込んだのは言うまでもありません…

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とりあえずこれが珠城山1号墳の横穴式石室です。

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我々がのぼったのは、2号墳の後円部だったようです。

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まぁ、それはいいとして、これが珠城山古墳群の全体です。地形を活かした前方後円墳だというのがよくわかりますね。今度は昼間に来てみたい。

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向こうに大きな渋谷向山古墳が見えます。
この周辺はまだまだ興味深い古墳がたくさんありそうです。
今回の「第1回古墳ブラ歩き」は最高に楽しかった。
企画してくださった大西さん、ありがとう。
さぁ、次はどこに行きましょうか?


(関連サイト)
大阪高低差学会古墳部・第1回古墳ブラ歩き・前編(纒向古墳群)
大阪高低差学会古墳部・第1回古墳ブラ歩き・後編(纒向古墳群)
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大阪高低差学会古墳部・第1回古墳ブラ歩き・前編(纒向古墳群)

23:45

大阪高低差学会古墳
第1回古墳ブラ歩き
〜怒涛の巻向編〜(前編)

大阪高低差学会おせわがかりのひとり、大西さんが企画してくださった「大阪高低差学会古墳部 第1回古墳ブラ歩き 怒涛の巻向編」のレポートです。古墳部の記念すべき第1回フィールドワークは、奈良県桜井市にある箸墓古墳周辺の古墳を歩いてきました。

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まずはGoogle Earthで歩いたコースの全体像を。JR三輪駅から箸墓古墳と巻向古墳群をまわり、昼食後はJR線山側の古墳を巡りました。歩いた距離は約16km。まさに怒涛の古墳歩きでした。

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JR三輪駅から箸墓古墳を目指して上ツ道(かみつみち)を歩いていきます。上ツ道とは古代よりつづく官道のひとつです。

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こんな洗い場が残っているのがいいですね。

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むこうに箸墓古墳の森が見えてきました。

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ここはクビレ部分です。ここに古墳を横断する村道跡が残っています。森の中を観察すると後円部は段々になっているのがよくわかります。現地に行かれたたら地表を観察してみてください。

(参考記事)
箸墓古墳とホケノ山古墳十三のいま昔を歩こう

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今の時期は水が抜かれているようですね。

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よく見ると黒い石がたくさん見えます。葺石の一部でしょうか。

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左が後円部、右が前方部。クビレ部から前方部の端に向けて勾配があり、先端は大きくせり上がっているのがよくわかります。後円部は5段になっていますが、最上段の全面がこぶし大の石で覆われているようです。いったい誰の墓なのか、興味が尽きませんね。

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JR巻向(まきむく)駅です。

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この駅を中心に東西2km、南北1.5kmの範囲が古墳時代前期の大規模集落があった纒向(まきむく)遺跡です。駅の近くに大型建物跡が発掘されて話題になりました。

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これが発掘当時の写真。奥のフェンスのところが線路です。

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その大型建物群が発見された場所に行きたかったのですが、道がわからず巻向駅のホームから見せていただきました。

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ホームから見渡すと地形の高低差がよくわかるのですが、建物があった場所はやや高く、左側は低くなっています。古墳時代、この低地には大溝があったようです。

「桜井市立埋蔵文化財センター」の展示より
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纒向遺跡の模型です。大型建物群の左右に大溝と呼ばれる水路があったようです。

「桜井市立埋蔵文化財センター」の展示より
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「桜井市立埋蔵文化財センター」にも立ち寄りましたので、纒向遺跡の出土品を簡単に紹介します。

「桜井市立埋蔵文化財センター」の展示より
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纒向遺跡の象徴的な出土品がこの木製仮面です。3世紀前半のもので木製の仮面としては国内最古。祭祀で使われたものだと考えられています。

「桜井市立埋蔵文化財センター」の展示より
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実はこの仮面、鍬(くわ)から転用したモノです。リサイクルなのですね。

「桜井市立埋蔵文化財センター」の展示より
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纒向遺跡では様々な形の土器が出土しおり、これは全国各地から人々が集まって来たという事を示しています。

「桜井市立埋蔵文化財センター」の展示より
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ちなみに、出土した土器の15〜30%が大和以外の地域のものだそうです。

「桜井市立埋蔵文化財センター」の展示より
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エリアはこんな感じ。

さて、
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纒向古墳群を巡っていきましょう。ちなみにここから主催者である大西さんと合流。なぜここから合流かは、私からはとても言えません(笑)

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わずかに盛り上がっているところが纒向石塚古墳です。

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前方後円墳が出現する以前の3世紀初頭に築造され、最古の古墳と注目された古墳です。現在は、3世紀前半と築造が3世紀中頃で埋葬が3世紀後半とする2説があります。葺石や埴輪がない、言わば前方後円墳のプロトタイプのような墳丘墓で、後円部が大きく、前方部が小さい頭でっかちのカタチが特徴です。

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元々の後円部は3段あったようですが、第2次世界大戦時に高射砲陣地の設営のため墳丘の上部を削ってしまったようです。

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女子っけがまったくないの男子会状態。

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次に向かったのが勝山古墳。

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こちらも、埴輪や葺石がない前方後円墳のプロトタイプとおもわれる墳丘墓です。

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周濠からは3世紀頃の遺物が多数出土しています。

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どうやら中は立入禁止ではないようです。行ってみましょうか(笑)

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ガサガサ…

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ガサガサ…

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おっ、結構行けちゃいましたね。

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この竹やぶの中でも解説をする大西さん。さすがです。

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お隣に矢塚古墳があります。

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こちらも埴輪や葺石がない前方後円墳のプロトタイプで、3世紀中頃に築造された墳丘墓です。

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上にのぼりましょう。

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上からみると結構高い。

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もちろんここでも大西さんの解説が。

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「はい、次!」って感じの一行。

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振り返りながら、南北56m、東西64mって大きいな〜と改めて思う。

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農道をしばらく歩くと見えてきました。

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東田(ひがいだ)大塚古墳。

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近づくとなにやら畑っぽい。

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こちらも埴輪や葺石がない前方後円墳のプロトタイプ。3世紀後半に築造されたもののようです。

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階段が手作り感満載。みかんの木がいいな。

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この竹もタケノコ用かもですね。

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墳頂です。

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なんとここには三角点がありました。

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大塚と刻まれた石も。

後編につづく…

(関連サイト)
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