東京スリバチ学会&大阪高低差学会・合同フィールドワークの報告

19:30

蓋を開ければ、
東京スリバチ学会・名古屋スリバチ学会・
神戸高低差学会・大阪高低差学会が勢揃い。


東京スリバチ学会の皆川会長からお声がけをいただき実現した合同フィールドワーク。遠方からも多くの方が参加され、総勢約70名という大人数で行われました。会長からいただいたメモを見ると、東京方面から19名、新潟から1名、名古屋から6名と、私が当初想像していたよりはるかに多い人数でもうビックリです。

ということで、毎回フィールドワークの時はあまり写真が撮れていないのですが、ざっと当日の様子のご報告を。

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モザイクをかけちゃいましたが、みなさんの笑顔が素敵です。

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天王寺公園内の川底池。目の前に茶臼山があって、この場所は歴史の宝庫。それを語りだしたら止まらなくなるほどあらゆる時代の歴史が詰まった場所です。我がおせわがかりのo氏も我慢できなかったのか、予定していない場所で語り出しました。まあ、ある意味これが大阪高低差学会らしさかもしれない。

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茶臼山の森から続々と人が出てくるのがなかなか新鮮でした。

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四天王寺ではちょうど秋季彼岸会が行われていて大賑わいでしたが、宝物館前がちょうど空いていたのでここでお話タイム。O氏の解説はいつも地図や写真がいっぱい出てくるのですが、今回も手品師のように次から次と資料で出てきてビックリ。私は私で時計を見ながらひとり焦っていました。後半はまいてまいて時間を取り返さないと…

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後半の安居神社です。
たぶん、焦っているのは私ひとりかもしれない…

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安居神社の階段を下りた辺りはプチスリバチ地形です。皆川会長がぽつり「スリバチのにおいがする…」というような事を言ってました。

なるほど、地形歩きは嗅覚も大事なのかもしれない…φ(.. ) メモメモ

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普段はガランとしている清水寺舞台がこの状態。お彼岸なのでお参りの方が多いのではと心配していたのですが大丈夫でした。一安心。

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摂津名所図会にも描かれている清水坂を下り、

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大江神社の石段を上がる。後半はまいてまいてと思ってましたが。まったくまけなかったので、この辺りではもうあきらめ気分。

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後半はあらゆるところにトラップがあったようで、みなさんあっちこっちにカメラを向け、広がりながらゆっくりと移動する集団になっていました。この辺りでハタと気付いた。ひとつの集団が広がったり縮んだりしながら、アメーバーのようにゆっくり移動するのが地形歩きの正しいカタチなのかもしれないなと。その集団が時には2つになったり3つに分かれたりする。

そんなことを考えながら、この時点では予定通りのコースは完璧にあきらめていました。

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終盤はジャンジャン横丁を通り抜け、そのまままっすぐ商店街を抜けて「グレートな階段」へ。以前は「グレートな石段」と呼んでいたのですが、最近の補修工事で部分的にコンクリートになってしまいました。ただ、これだけの高低差の階段は上町台地では珍しい。

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という感じでフィールドワークは無事終了しました。
解散後、あべのハルカスに行った方も多かったようです。
歩いたコースを上から見ると、よりいっそう面白いでしょうね。

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その後「鯛よし百番」で懇親会が行われました。皆川会長ともここでやっとお話ができた。東京や名古屋の方々ともお話をさせてもらいながら、気付かせてもらった事がたくさんあります。勉強になったし、これからの活動に活かしていかないと。大阪でもこのような懇親会が必要だとも感じました。また企画したいです。

最後になりましたが、
こんな素敵な企画を作ってくださった皆川会長に感謝しております。
また、遠方から遥々大阪まで来てくださった皆様にも感謝です。
ほんとうにありがとうございました。楽しかったです。

大阪高低差学会関係のみなさんにも大感謝です。
まだ先の話ですが、今度は神戸高低差学会と大阪高低差学会の合同フィールドワークが来年の春に開催されます。詳細が決まりましたらまたお知らせしますが、神戸の高低差に乗り込みます。皆川会長も来られるかも。楽しみですね。

今度ともどうぞよろしくおねがいします!


(関連記事)
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摂津名所図会で見る四天王寺周辺の風景 2014.09.08

(関連サイト)
天王寺公園-大阪府大阪市天王寺区La Construction Moderne de Yuraku
大阪高低差学会第4回フィールドワークの復習いっこうがこっそりブログ
東京スリバチ学会 大阪高低差学会合同フィールドワークに参加河内今昔物語
東京スリバチ学会&大阪高低差学会・合同フィールドワーク風が吹く日も、雨の日も

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摂津名所図会で見る四天王寺周辺の風景

22:00

摂津名所図会で見る
東京スリバチ学会&大阪高低差学会・
合同フィールドワークのコース


江戸時代の上町台地はどのような風景が広がっていたのでしょう?それを知るために参考になるのが、「摂津名所図会」です。「摂津名所図会」は、寛政8年(1796)〜寛政10年(1798)に刊行された摂津国の地誌で、今でいう観光ガイドブックのようなものです。その中に、今回フィールドワークを行う四天王寺周辺の絵がいくつか描かれていますのでそれらを紹介したいと思います。

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赤いラインが今回のコース。黄色い枠が摂津名所図会に描かれているエリアです。

「四天王寺南大門前と四天王寺伽藍図/摂津名所図会」
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摂津名所図会にある四天王寺周辺の図をすべて繋げるとこんな大きさになってしまいました。今回のフィールドワークでは南大門から入り、伽藍をぐるーっとまわって石の鳥居を抜けるコース。四天王寺は昭和9年の室戸台風や昭和20年の空襲など、摂津名所図会が刊行されて以降も大きな被害に数回あっています。その度に再建され、今でも創建当時の様式を忠実に再現しています。

「安井天神/摂津名所図会」
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安居神社です。フィールドワークでは右端の鳥居をくぐり参道をぬけ、社殿の前を通り石段を下りていきます。現在はビルや住宅などで囲われているため地形がわかりにくいですが、崖の下には今でも「安井の清水(かんしずめの井)」跡が残っています。舞台もあったようですが、どこにあったのかを探してみるのも面白いかもしれませんね。帰りにもう一度境内の下を通ります。

「清水寺 有栖山古跡/摂津名所図会」
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清水寺です。現在の清水寺とはまったく違いますが、地形を見ると共通点が多い事に気付きます。本堂などがあった場所や斜面は、現在すべて墓地になっています。ただ、舞台は現在とほぼ同じ場所かもしれません。有名な「玉出の滝」が描かれていませんが、摂津名所図会が描かれた後にできたのかもしれません。清水坂を下ったところに井戸がありますが、いまは痕跡が何も残っていない天王寺七名水のひとつ「有栖の清水(ありすのしみず)」ではないかと思います。右端の井戸も天王寺七名水のひとつ「増井の清水」だと思われます。

「新清水紅葉坂滝・増井浮瀬夜の雪/浪花百景」
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ちなみにこれが浪花百景に描かれた「玉出の滝」と「増井の清水」。「玉出の滝」の崖がダイナミックに描かれていますね。こんな崖だったのか。

「勝曼院 毘沙門堂 家隆塚/摂津名所図会」
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清水寺のすぐ近くにある愛染坂を横目に大江神社の石段をのぼります。大江神社の社殿は今と場所も方角も違います。社殿には毘沙門と記されていますね。そして、愛染堂の境内をまわって口縄坂に向かい、ぐるーっとまわって再び神社の下を通ります。

という感じで、フィールドワークでは、江戸時代の風景をイメージしながら歩くのも面白いかもですね。この辺りは天王寺七名水が湧いていた場所で、生駒山からの伏流水が地下を通りちょうどこの崖に湧き出ていたのかもしれません。ちなみに天王寺七名水とは、金龍、有栖、増井、安井、玉手、亀井、逢坂、の七つの井戸を指します。


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