国土地理院・数値標高モデルデータ(5mメッシュ)が統合

20:30

5mメッシュ標高データがとても良くなった。

カシミール3Dを使う時に利用している国土地理院の数値標高モデル(5mメッシュ)のデータが整備統合され、ダウンロードデータが更新されています。以前のデータは、基盤測量成果と公共測量成果の似て非なる2種類のデータが存在してややこしく、さらに私が利用している近畿圏では部分的に欠けているエリアがあり、決して使い勝手がいいとは言えませんでした。それがやっと統合され、欠けていたエリアもほとんどなくなり(私は利用しているエリアに関して)とてもいいデータになっています。

kokudo_00.png
私が利用しているの大阪を中心に、兵庫、京都、奈良まで広げたエリアです。このエリアのデータをすべてダウンロードすると約4.5GBになりました。

kokudo_01.jpg
この地図は以前のデータをカシミール3Dで読み込んだもの。欠けている部分がとても残念だったのですが、

kokudo_02.jpg
新しく更新されたデータではこのようになります。
素晴らしい!

kokudo_03.jpg
以前欠けていた部分にはちょうど古市古墳群の一部が入っていたのですが、

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新しいデータではすべての古墳の位置関係がわかります。嬉しい!

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ここは千里丘陵です。地形の変化がとても大きい場所なので欠けているのがとても残念だったのですが、

kokudo_06.jpg
やったー!

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奈良の南部です。このエリアは、個人的にマイブームのエリアで、明日香村や大和三山が見えなかったのですが、

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わ〜!
川まではっきりわかる。

さらに拡大で見ていきましょう。

kokudo_001.jpg
三輪山と纒向遺跡、大和三山に飛鳥や藤原京跡など、日本のはじまりのエリアが地形を通して見る事ができます。

kokudo_002.jpg
古市古墳群です。どのような地形に古墳が作られたのかがよくわかります。

kokudo_003.jpg
百舌鳥古墳群です。これらの古墳を作るときはおそらく石津川を利用して物資を運んだのでしょう。

kokudo_004.jpg
京都と大阪の境目。天王山や石清水八幡宮がある男山の辺りも気になるエリアです。(※石清水八幡宮エリアはデータが欠けていました)

kokudo_005.jpg
枚方丘陵も気になる。ひらパーは高低差を利用した遊園地なのがわかります。

kokudo_006.jpg
そして、千里丘陵。
このエリアは大阪近郊で高低差の変化がとても面白いエリアです。佐井寺はわかりやすいスリバチ地形になっていますね。来年はこのエリアを中心にいろいろ歩き回ってみたいと思っています。

(関連サイト)
国土地理院・基盤地図情報サイト※ダウンロードには登録が必要です。


さて、今年も押し迫ってきた。
おそらくこの記事が今年最後の記事になると思います。
大阪高低差学会が発足したのは今年の2月。
まだまだ始まったばかりでいろんなことがこれからです。

ただ、この一年でわかったことは、
大阪の地形はおもろいということです。
こんな変わった地形はなかなかないです。
こんな歴史がある土地もなかなかないです。
おもろいです。大阪の地形。

ということで、
来年も大阪の地形を楽しみましょう。

ちょっと早いですが、
よいお年をお迎えくださいませ。


(追記)
新しい地形図を壁紙サイズにしてGoogle Driveにアップしました。
ダウンロードしてお使いください。
Macのモニターサイズで作っています。

kabegami2.jpg

iMac 27 ( 2,560 x 1,440 )
iMac 21.5 ( 1,920 x 1,080 )
MacBook Pro 15 Retine ( 2,880 x 1,800 )
MacBook Pro 13 Retine ( 2,560 x 1,600 )
MacBook Air 13 ( 1,440 x 900 )
MacBook Air 11 ( 1,366 x 768 )
iPad Air Retine ( 2,048 x 1,536 )
iPad mini Retine ( 2,048 x 1,536 )
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カシミール3Dで見る日本のフラクタルな地形図

00:00

カシミール3D・
50mメッシュ標高データで見ると

日本の地形がかなりフラクタルだ

zenkoku_00.jpg
カシーミール3Dの解説本に付属している「50mメッシュ全国」のデータで表示した地形図です。カシーミール3Dの標高データパレットの設定を上町台地の地形が分かるように色分けしました。ちなみに緑が標高5m、黄が標高10mです。

zenkoku_1.jpg
地図と重ねるとこのような位置関係になる。

青から緑にかけての平地は淀川や大和川、猪名川等から流れてくる土砂が堆積してできた土地で、その中心に上町台地が半島のように突き出ている。これと同じ標高データパレットで全国各地を表示するとどのように見えるのでしょう。

ということで、九州から北海道までの日本列島の地形を、
この標高データパレットで見ていきたいと思います。

zenkoku_01.jpg
九州。

zenkoku_7.jpg
福岡市から九州最大の平野である筑紫平野にかけての拡大です。筑紫平野にはあの吉野ヶ里遺跡がありますよね。中沢新一氏が大阪アースダイバーの次にターゲットとするのはこの地域かもしれない。

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四国、中国。

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近畿。

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東海、北陸。

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名古屋市エリアの拡大です。知多半島がかなりフラクタル。

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この地形図では木曽三川がよくわかりますね。

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浜名湖エリアの拡大。フラクタルな地形が面白い。

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能登半島エリアの拡大。ここもかなりフラクタル。

zenkoku_05.jpg
東海、甲信越。

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首都圏エリアの拡大です。地形がとても複雑。見方によってはアートのようにも見える。縄文海進の時代にはかなり奥深くまで海が侵入していたようです。

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この地形図では河川の流路と数の多さがよくわかる。
この複雑な流路がこの独特の地形を作っているのでしょうか。

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東北。

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新潟市エリアの拡大です。海沿いを防波堤のように砂州が続いていたのでしょうか。外海を遮断するような地形が続き、その内側がラグーンのような潟湖になっていたかのような地形。

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現在も鳥屋野潟、福島潟、佐潟と呼ばれる潟が残っている。

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東北。

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北海道。

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宗谷岬のあたりがとても不思議。

zenkoku.jpg

ということで、全国の地形を見てきました。
拡大で紹介していない場所にも興味深い地域がたくさんある。
それらの地形のおいたちを調べると面白いでしょうね。
フラクタルな地形の多さも興味深かったです。

で、改めて思うのは大阪の地形の面白さ。
やはり上町台地は特殊です。
あんな不思議な地形はどこにもなかった。


(追記)
フラクタル地形がかなり面白いのでさらに追記しました。

zenkoku_12.jpg
九州の国東半島。まるで生き物のようにも見える。

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島根県の宍道湖と中海。出雲大社が鎮座するエリアでもあります。

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四国の高知。

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紀伊水道。徳島、淡路島、和歌山。

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房総半島と三浦半島。フラクタルな地形だ。

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霞ヶ浦周辺。フラクタル地形の集合体のような場所。
地形は生き物のように成長しながらできているのだろうかと思わせるエリア。

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八郎潟と男鹿半島と秋田市。

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右端は下北半島。ここもフラクタルな地形です。

zenkoku_32.jpg
先端は北海道のノシャップ岬。
周辺はかなりいい感じのフラクタルです。

zenkoku_33.jpg
釧路湿原エリアです。東に行くほどフラクタルになっていく。

zenkoku_31.jpg
サロマ湖周辺です。
砂州もさることながらフラクタルな地形も見逃せないエリアだ。

(関連記事)
自然界が生み出す日本列島のフラクタルな地形十三のいま昔を歩こう


上町台地の地形の種類

00:20

chikei_02.jpg


上町台地の高低差をほぼ一通り歩いてみて、なんとなく地形の種類分けができそうに思ったので整理してみました。呼び名もすこしゆるめにしています。お許しを…。上町台地は基本的に傾斜している地形が多いです。ゆるやかな傾斜も含めて「さかみちけー」と呼ぶ事にしました。それが大部分を占めていて、「石段」や「階段」「石積み」なども多く点在しています。西側には特徴的な「がけっぷちけー」エリアがあり、面白い地形でいえば「こぶ地形」が個人的には発見でした。谷の跡には「くぼちけー」もあり、小規模な「だんさ」も点在しています。

それらがどこにあるのか、地図上にプロットするためにピクトグラムも作ってみました。石段や石積みは地形ではないのですが、プロットしておきたいポイントの一つなので加える事にしました。それらをプロットした地形分布マップはおいおいアップしていきます。どこにどういう地形が存在するのか、それらを共有することも大阪高低差学会の役割だと思っています。


埋められた上町台地の谷

02:30

大阪文化財研究所が公開している『古環境と人間活動の関係把握に向けて-大阪上町台地の総合的研究』の中に興味深い図がありましたのでご紹介したいとお思います。

terai2004s.png
これは「上町台地の埋没谷(寺井2004)」という図で、上町台地の谷が埋められる前の様子が記されています。上町台地は難波宮が置かれて以降、土地の整備が行われてきましたが、その過程で多くの谷が埋められ山は削られてきました。

terai2004_2s.png
より分かりやすく谷筋に色を付けてみました。
大手前谷、釣鐘谷、本町谷、龍造寺谷、清水谷、上町谷、玉造谷、森ノ宮谷など、今も谷跡の面影を残す場所がいくつかあります。太古の時代に谷だったことをイメージしながら歩くのも楽しいですよ。

それらの谷跡の写真をいくつかご紹介します。

IMG_1662s.jpg
ここは清水谷の窪地です。とてもいい窪み方。

IMG_1674s.jpg
清水谷公園の高低差です。
石積みの階段がとてもいい感じ。

EOS_8179s.jpg
ここは龍造寺町の谷です。この坂はとても好きな場所。
名前を付けるとしたら龍造寺坂でしょうか。

EOS_8151s.jpg
龍造寺谷で銅座公園を囲むように谷がありますね。この写真がその辺りです。向こうに壁がありますが、壁の上が銅座公園。この辺りも興味深い場所です。


ご紹介したのはほんの一部ですが、これらの谷跡は、きっともっと深い谷だったのでしょうね。
太古の上町台地をイメージしながら歩く地形散歩はとても楽しい。


ひと目でわかる上町台地

00:20

この地形図は国土地理院の数値地図5mメッシュ(標高)をカシミール3Dにより加工し作成しています。
daichi_point_s.jpg

昨年末から「上町台地の高低差を歩く」シリーズを「十三のいま昔を歩こう」でご紹介していますが、「ひと目でわかる上町台地」というシートを作ってみました。上町台地は平らな低地の上に、細長く隆起した洪積台地が南北に伸びていて、全体的に標高は低く、土地の変化も少ない。ただ、西側の一部は急崖になっており上町台地を表す象徴的なエリアになっています。上町台地を一通り歩いた中で特徴的な地形をひとまとめにしたのが下にある写真入りのシートです。※さらに詳しく知りたい方は下記にリンクしておきます。

上町台地を歩いてつくづく思うのは、この台地はかなり特殊な地形であるという事。スリバチ地形は少なく(と、いっても清水谷のようにスリバチとして興味深いエリアもある)、下がるだけか上がるだけの地形が大半で、私はそれを「さかみちけい(坂道+地形)」と呼んでいるが、下がっても上がる場所がその先に見当たらず、上がっても平らなままの土地が続きます。とても単調です。そんな中でも特徴的な地形は存在する。たとえば、地形がラクダのこぶのように凸凹している「こぶちけい」。見る場所によって形状が「ひとこぶ」に見えたり「ふたこぶ」や「ゆるこぶ」に見る場所がある。また、大阪平野の真ん中にポツンとある特殊な土地ゆえに、昔は見晴らしがよかったであろう場所が多く存在している。それを「がけっぷちけい(崖っぷち+地形)」と呼んでいるが、低地に高い建物がなかった時代は180度、あるいは360度見渡せたであろうビューポイントが点在しているのが上町台地らしい。現在は目の前に高い建物が建っていたりするのでアースダイビングの視点でそれらを見渡す必要があります。

上町台地は、太古の時代から重要な施設が次から次にでき、まるでミルフィーユのように歴史の層が積み重なって現在の姿になっています。その間に、山は削られ谷は埋められ、地形の変化が少ない土地になってしまいました。しかし、そんな微変化な場所でも歴史的背景を重ねていくと急に面白くなったりします。その土地の歴史を知る事も地形を楽しむ重要な要素。大阪高低差学会ではそれらを整理しながら独自の視点で地形の楽しみ方を発見していきたいと考えています。

daichi_point_04.jpg

【 a 】住吉大社
【 b 】帝塚山古墳
【 c 】阿部野神社
【 d 】聖天山
【 e 】阿倍野
【 f 】天王寺公園
【 g 】四天王寺
【 h 】清水寺大江神社
【 i 】生国魂神社
【 j 】空堀商店街
【 k 】龍造寺町
【 l 】八軒家浜
【 m 】大阪城
【 n 】難波宮
【 o 】玉造
【 p 】真田山三光神社
【 q 】鶴橋
【 r 】桃谷

※一部未制作です。




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